はぁー、、、とこの上なく盛大な溜め息を漏らすと、私に背を向けた。


「小森、、、あいつと一緒にいたからだろ。」

「え?、、、なんで、社長がそれを、、、」

「やっぱりな。見間違いじゃなかったか。朝飯を買いに出たとき、見掛けたんだよ。どういうことだ?今まで一緒にいたのか?」


社長の表情が見えない。

ただ、冷たい声色だけが私に投げられる。


「いえ、朝たまたま会って、ご飯を一緒に食べただけです」

「俺の約束すっぽかしてか?どうしてそこに行く必要があったんだよ。」

「だから、それは、、、」

「もう、いい。プライベートの契約は反故にしてくれ。会社以外で関わることは二度とない」

「でも、社長、、、」

「ここは好きに使って構わない。」


一度も目を合わせることはないまま、社長は部屋をあとにした。