私の言葉に、ふっと息を吐いてどこか遠くを見つめた。


このとき、何を思い、誰を見ていたのか、何を考えていたのか、私には想像すらできなかった。



「さて、荷物まとめて行くか。」

「はい。あ、急がないとパーティーに間に合わなくなりますしね。」

「無理しなくていいからな。パーティーは俺一人で行くし。」

「いえ、仕事はちゃんとします。」

「強いんだか弱いんだか、本当わかんねーやつ。」



あまりにも屈託なく笑うから、ぎゅうぎゅうと苦しくなる心に嫌でも気づいてしまう。