エレベーターに乗ると押したのは52階。

え?私51階ですよね?

そこ、飛ばして我先にですか?

まあ、さっきまでの優しさは影を潜めて、今は暴君剥き出し状態らしい。

いいけどね。

一つ降りれば済む話だから。

「とりあえず、今夜は俺の部屋に来い」

驚きすぎて声も出ない

「そんなに緊張するな。無理矢理抱きはしない。」

はぁぁぁぁー!?

どこからそんな発想に飛ぶんだ?

突っ込みどころ満載だけど、、、もう気力が、、、

「、、、いいです。もう、黙っててくれますか?」

シーン、、、

と、本当に静かになった。

ふう、、、一呼吸おいた途端、社長の匂いに覆われた。

、、、私、いま抱きしめられてます?

さて、それは何故でしょうか?

分かりません。

この行動の真意は図れません。

抵抗することすらしないほど、私の心は疲れきっていた模様。