無駄に広い社長室はソワソワして落ち着かない。

「今週末空けておけ」

「え?なんですか、突然。」

「仕事だ、仕事。俺のパートナーとしてパーティーに同行してくれ」

パートナー?

パーティー?

なんで私がそんな公の場に?

「そんな深く考える必要はない。得意先の社長就任パーティーだ。」

いやいや、おい。

あなたは少し深く考えなさいよ。

「社長は何を考えてるんですか!そういう高貴な場に私を連れて行くなんてとんでもない。」

「お前、自己評価低いな。顔と身体は高貴な場に相応しいと思うけど。」

「セクハラ発言ありますよ。」

「17時からだ。その前にドレス買わないとな」

「行くなんて言ってません。」

「仕事を放棄するつもりか」

「また、そうやって断れない言い方を、、、」

「これは仕事だ、黙って従ってればいい」