身支度を整え、鏡の前で再度確認。

いよいよ、、、。


そしてこの手紙を開封出来る日。

目の前に置いた手紙をじっと見る。


お世辞にも綺麗とは言えない、不恰好な文字から、"らしさ"が伺える。


深く長い深呼吸のあと、開封して中身を出した。

二枚の紙きれ、、


一枚目には

"俺は未婚だ。だから、何も考えずにそばに来い"と。


二枚目は

"辞令、本日付で佐野 楓を専属秘書とする"



当日に開封しろって、、、こういうこと。


本当、勝手すぎる。


人の気も知らないで、、、


「、、、ばか、悪魔、、、」




自然と流れる涙とは裏腹に、私の心は笑っていた。