弁明したところで何も変わらないのに。


「寺川のこと大事にしてやれよ。アイツなに考えてるか時々読めねーけど、いい加減なとこはしない男だ。安心しろ。じゃあな。」


言いたいことだけ言い終えると、支払いを済ませあっという間に居なくなった。


なんとも言えない感情が、身体のなかでグルグルと支配してく。


重い。

苦しい。

抜け出せないループに、足掻けば足掻くほど泥沼に嵌まっていく気がした。

八方塞がりでズシリとのし掛かる現実に、眩暈さえしてくる。