あのキスの一件以来、ポーカーフェイスに磨きがかかり、1ミクロン足りとも綻ばない。


よほど後悔してるらしく、必要以上に近づこうともしない。


そこまで?

強引な位押してきたかと思ったら、いつも通りになって、かと思ったら鉄壁ガード。

どうしたいのかも、何を考えてるのかもチリ一つ分からない。


モヤモヤモヤモヤ。

煙幕がかかったように見渡せない心。

よし、こうなったら飲んじゃおう!

しばらく遠退いていたお酒を飲むため、仕事終わりにフラッと寄ることにした。


一応、遅くなる旨を寺川さんへメールしたけど、

忙しいのか返信はなかった。