「後、桜はね。
あっ、これは内緒にしててね。
……………山木先生に、ずっと片想いしているの。
春人さんとお友達だと思わなかったし
先生が旅行に来てくれるとは思わなかったから……
びっくりしたけどね!
先生と生徒だから………私も桜も………上手くいくとは思ってないんだ。
だって、あの真面目な山木先生が
生徒に恋して、告白するとは思えないでしょ。
でもね。
桜の好きって気持ちは……大切にしてあげたいの。
先生だから、大人の人への憧れだって言う人もいるけど……
恋に憧れも錯覚もないと思うから。
子供だって、好きな気持ちは……真剣だもん。
だから……
ちょっとでも、ホントの桜を知って欲しいなぁ~って思ってるの。
生徒の桜じゃなくて……桜自身を。」

以外な本音に…………びっくりした。

二組とも、両思いだったし。

…………………ただし、両片思いだけど………。

「夏苗ちゃんは、二人のことが、ホントに大切なんだね。」

「うん、とっても。
大好きだし、幸せになって欲しいんだ。
けど……恥ずかしいから、二人には内緒だけどね!」

そう言うと、照れくさそうに笑った。