放課後の続き

昼休憩の今。

保健室の中も前も、沢山の女の子達で溢れてる。

俺の紹介を書いたプリントを取りに来た保健委員と

俺が気になる子達だ。

その中に、2年3組の保健委員。

岡本玲奈ちゃんがいた。

「あっ、3組の委員さん。
ちょっと良いですか?」

彼女は、夏苗ちゃんの親友で。

もう一人の親友…………木下桜ちゃんと3人で

幼稚舎からの幼馴染みなのだ。

誠次の家に顔を出すと

3人が仲良く遊んでいる姿を、目にしたことがある。

もちろん、3人は俺の存在は知らないけど………。

「さっき壇上から見てて、前から2番目の生徒が
体調悪そうに見えたんだけど…………」

「ワァ!凄い!!
そうなんです。
ずっと高熱が続いていたらしくて………
1週間休んでて、今日から登校したんです。
体調が気になって、何度か聞いたんだけど………
大丈夫って、聞かなくて…………。」

「それで、今その生徒は何処に?」

「廊下にいます。
着いてきてもらったから。」

玲奈ちゃんの説明を聞きながらドアを開けると。

廊下の壁にすがって、休んでいる夏苗ちゃんが。

『バカか!!
しんどいなら休め!
せめてここに来い!』って、思わず怒鳴りそうになる前に。

「このコケシ頭が、前から2番目の女の子です!」と。

プッ、コケシって…………。

夏苗ちゃんを見ると、不本意そうに

膨れっ面をして、玲奈ちゃんをにらんでる。

まぁ、怒る元気があるなら大丈夫かな。