あぁ。

かなだなぁ。

泣いてもただで起きない。

「うん、約束する。」

微笑む俺に

「もう!
まだ許してないんだからね!!
寮だって………
入りたくなかったのに………。」

「それだけど。
今度こそ、俺と同居しよう。
ご両親の許可は、取ってきたから。」

「でも……お仕事は??」

「俺を騙して、婚約解消までさせた親父達を脅して。
かなが短大を卒業するまでは………
かな専用の医者になることにした。」

「えっ!?
だったら…………無職??」

「さすがに、だいの大人が全く働かないって訳にもいかないから。
この学校の小学生の保健室の先生になることにした。
貴文に、無理言って頼んだんだ。」

「ダメな大人だね。」

そう言ったかなの顔には

あの、恋人だった頃の笑顔が浮かんでいた。