試合が開始されて永遠にボールが集められた。
特進科チームにはバスケットの経験者が永遠ともう一人しかいないらしい。
ほとんど二人でチームを引っ張っているようなものだった。
相手チームはほとんどが現役バスケ部の優勝候補。
柚葉はいつの間にか両手を握りしめて見つめていた。

永遠は少しのブランクも感じさせないきれのある動きをしている。

その姿を見て、本当は中学校最後の引退試合に永遠を出してあげたかったと柚葉は後悔せずにはいられない。

こんなにもいきいきとしていて・・・永遠が輝いている。


柚葉の瞳から静かに涙が流れた。