「後悔は?」
永遠の言葉に父は優しく微笑んで首を横に振った。
「するわけないだろ。父さんの人生は母さんや永遠や里華と出会えて、家族を守るっていう役目を担えて最高に幸せで、大きな生きがいも感じてる。」
その言葉にはなにも偽りがないことを感じて永遠はなぜか涙が出そうだった。
「じゃ、留守番頼んだぞ?」
父はそういうと床から分厚い医学書を拾った。
その表紙を手で撫でて永遠に渡す。  



永遠は父から父の夢を託されたように感じた。