「どうした?」
「なんでもない」
「そっか」
父は永遠のベッドに腰かけたまま永遠に背中を向けて話始めた。
「じゃあ、父さんの独り言だと思って聞いてくれ」
永遠は父の背中を見ながら話を聞いた。
「お前ももう17歳か。早いな。」
「・・・」
「父さんと母さんを繋いでくれたのは永遠の命だ。いまでも父さん、お前に感謝してるんだ。あの時、芽生えてくれた永遠の命に。」
「やめろよ。なんか気持ち悪いだろ」
ぶっきらぼうな息子の言葉にも父はふと微笑み話し続ける。
「父さんな、ずっと医者になりたかったんだ。夢だった。でもお前のおじいちゃんが病気になって、初めて弱弱しい姿を見てその夢は封印した。」
父の口からその話を聞くのは初めてだった。