柚葉が振り返ると柚葉と同じように額に汗をにじませて、寝ぐせ頭で制服のシャツのボタンもすそも乱れた姿の永遠が肩で息をしていた。
「おはよう」
「おはようじゃないだろ!?」
柚葉の目の前で膝に手をつく永遠がどれだけ自分のメールから心配して慌ててきてくれたかが分かる。
「なんだよっ!?どうした?」
心配そうな表情の永遠とは反対に、柚葉はすっきりとしたような表情だった。
余計に永遠は柚葉の行動の理由が分からずに戸惑う。
「永遠」
「ん?」
永遠は肩で息をしたまま柚葉をみる。
「私、大丈夫だよ」
「ん?」
「私、もう大丈夫だよ」