「さっき、永遠が笑ったの。」
「?」
「永遠が笑ってくれたの、本当に久しぶりで。なんか泣けてきちゃった。」
柚葉が涙を流しながら笑うとその切なさに夏子の瞳も潤んだ。
「私と一緒にいることで永遠は笑わなくなっちゃったのかなって。永遠が笑ってた人生を私が壊しちゃったのかなって・・・。私のせいで大好きなバスケもやめて、友達との時間も全部私が奪って・・・私のせいで・・・」
涙で言葉が詰まった柚葉は夏子を見た。
「・・・」
夏子はなんと言ったらいいかがわからない。
「私がいなかったら永遠は・・・って・・・」
涙で言葉にならない気持ちの中にあふれる柚葉の永遠への想いを知り夏子の瞳からも涙が伝った。
柚葉は初めて永遠への気持ちを言葉にすることで高校を卒業するときに離れる決断をもう一度実現することを心に決めた。