君の隣でみる夢

しばらくは自分の実家で生活していた永遠。
赤ちゃんの世話も永遠の両親が率先して手伝ってくれた。
永遠は仕事にも復帰して、仕事をしながら家にいる時間は精一杯子育てしていた。

最近になり、永遠は自分の家に戻った。
そこに柚葉がいないことで心が痛んだ。

でも、柚葉が幸せの形を見つけていた部屋を変えたくはなかった。
そこで陸を育てたかった。

柚葉が見ているような気がしたから。
そのほうが陸が母親を感じられるような気がした。

子育てしながらの仕事はかなり大変だった。特に夜泣きのひどい夜はつらい。
それでも出勤するときに柚葉の実家や自分の実家に陸を預けるときはいつも心が痛んだ。
人見知りが始まった陸が自分に向かって手を伸ばして泣き始めると後ろ髪をひかれる思いだった。