君の隣でみる夢

「柚葉、もうすぐひまわりが咲くよ。三人で見に行きたいって言ってたあのひまわりが咲き始めるんだ。」
永遠は妻の頬を撫でた。
「早く目を覚まさないと、ひまわりの季節、終わっちゃうぞ?」
永遠の言葉にも、柚葉は今日も返事を返さない。
「今年が無理でも、来年がある。だから、安心して今は眠っていていいよ。」
穏やかな顔で眠る柚葉に微笑みかける。

「たくさん眠って、力がたまったら、また目を覚ましてくれよ。柚葉。俺、待ってるからさ。どこにも行かずに、待ってるからさ。」
永遠はそう言って目を閉じた。
「俺も少し眠ろうかな・・・」



柚葉が目覚めないままに過ぎた時間。永遠はたくさんの悲しみや絶望に負けそうになった。
そんな時、生まれたばかりの小さな命に励まされ、柚葉の両親や自分の両親に支えられてなんとか日々を送っていた。