飛行機に乗ると柚葉は頭痛を訴えた。
永遠は何となく予測していて、ゆっくりと眠れるようにとランクアップした座席を用意していた。
「大丈夫か？」
「・・うん」
柚葉は横になりながら永遠の手をギュッと握っている。
永遠は柚葉の脈をとりながら、予測していた事態に落ち着いて対応した。

柚葉はすぐに眠りについた。

飛行機が北海道についてすぐ、永遠は携帯電話を取り出した。
「いま、空港に到着しました。・・・はい・・・ありがとうございます・・・はい」
永遠をじっと見ていた柚葉に
「父さんの仕事の知り合いなんだ。北海道では有名なイベント企画のプロらしくて、昔うちの会社のイベントを担当してくれていたらしいんだ。」
永遠がゆっくりと話をすると柚葉も内容を理解したようだった。
「空港まで来てくれるんだ。奥さんと」
永遠の説明を聞きながら二人が空港のロビーへ着くと、そこには永遠もあったことのあるその知り合いがいた。
「柚葉、倉本さんだよ」