「でもその人のおかげで後悔しないように生きることがどれだけ大切かを知ったの。母さんは永遠に後悔してほしくない。永遠がいま柚葉ちゃんのそばにいたいならそうしたらいいし、彼女を支えるためにしてあげたいことは全部してあげてほしい。」
永遠の父も立ち上がり永遠を抱きしめている母の背中をさすった。
永遠の母は永遠を抱きしめながら父の手を握る。
「永遠の名前はね、父さんと母さんがたくさんの人と出会って命のつながりを感じてね。人の命はいつか終わるけど、その命だってたくさんの人が生きることで繋がっていくんだって、未来につながるんだって知ったの。命の形も様々だけど、あなたがつないでくれるようにっていう願いを込めて父さんが名付けたの。」
父と母は永遠が生まれた時のことを思い出していた。
「永遠。私たちはあなたのこと応援してる。疲れたらいつだって帰ってくればいいし、手伝えることはなんだって手伝う。だってかわいい息子だから。」
「ありがとう」
永遠の言葉に母は体を離して微笑んだ。
「がんばりなさい」
母の言葉に永遠は頭を下げた。