「無邪気な顔して眠ってるな。」
柚葉の父が娘の頬に触れる。
「寝顔だけは変わらないわね」
「そうだな」
柚葉の両親は穏やかな表情で柚葉を見つめていた。

「永遠君、今日はありがとうね。」
「いえ」
柚葉の母が永遠の方を見る。
「今夜にでもお父さんにお礼の連絡しなきゃね」
柚葉の母は隣の父に話しかけた。

「本当に君たち家族にはお世話になりっぱなしだ」
「いえ」
「ありがとう」
柚葉の父の言葉に永遠は首を横に振った。