君の隣でみる夢

「岩崎さん、落ち着いてください。ゆっくり呼吸しましょうか。」
看護師は柚葉に話しかけている。
永遠が近づくと柚葉の母はすっと離れた。
「すみません、少し下がっていただいていいですか?」
看護師にそう伝えると永遠は柚葉の背中に触れた。
「柚葉?」
すると柚葉はすぐに顔を上げて永遠に抱き着いた。
「大丈夫だって」
永遠は柚葉の呼吸が落ち着くように少し強く柚葉の背中をたたきながら自分自身もゆっくりと大きく呼吸をする。
そのリズムに合わせて徐々に柚葉の呼吸も落ち着いた。

ある程度落ち着いたところで永遠は後ろで待機していた看護師に
「いまのうちにお願いします」
と柚葉の体を抱きしめながら柚葉の袖をまくり上げた。