そうして決まった深緑の小銭ポーチを手にしたはのんちゃんが会計を済ませるのを待ち、ふたりで雑貨屋を出る。
プレゼントが包まれた小包を大切そうにバックに仕舞いながら、はのんちゃんが笑顔で俺を見上げた。
「ありがと。素敵なプレゼントが買えた」
「よかった」
はのんちゃんが笑っていると、自然と頬が緩んでしまう。
その流れで俺は、コートのポケットに手を入れた。
「ね、はのんちゃん、あっち向いて」
「え? あっち?」
「うん」
不思議そうにしながらも、はのんちゃんが俺に背を向けた。
その隙に、ポケットに忍ばせておいたそれを取り出し、はのんちゃんの首にかける。


