始まり ~奇跡のカタマり
千代「あなた、、、。」
優蘭「はい、私ですか?」
時雨のクラスへ向かおうとしていた矢先、先生に捕まった。ネームホルダーには佐倉千代とある。何か、出てしまったのだろうか、魔法。そんな事を思っていると、頭の中に声が響いた。
千代(この声が、聞こえる?)
驚いてそらしかけた目線を先生に戻すと、
千代「やっぱり、そういう子ね。」
気づかれた?そういう子って、この不思議な力?、、、ヤバイ、ヤバイ、どうしよう。考えて、考えて。
千代「大丈夫よ。私もそうだから。安心して。ちょっと、来てくれるかな。」
優蘭「は、い、、。」
そういう子って、先生もそうなんだろうか。
何の力だろう。幼なじみ以外で、初めて出会った。そういう人に。着いたところは、国語科教材室。国語の先生なんだろうか。
千代「さあ、入って。」
優蘭「失礼します。」
千代「早速何だけれど、いくつか聞いてもいいかな。」
優蘭「あ、はい。」
千代「あなた、どんな力なの?上履き、黄色だから一年生よね。あ、お名前が先かしら。」
優蘭「えっと、森優蘭です。」
どうしよう。先生は、心の声を使おうとせず、優しい目でこちらを見ている。
、、、よし、先生を信じよう。
優蘭「えと、心が読めます。あと、動植物と会話ができます。」
先生は目を見開いた。
千代(心、か。通じ会えるのは共通点だけど、一方的に、か。凄い。)
優蘭「あの、凄いって言うのは、、、珍しいんですか?」
千代「あ、聞こえちゃったか。うん、一方的に聞こえるのは珍しいかな。他にも、周りにそういう子はいるの?」
優蘭「いま、す。3人。先生で、四人目です。」
千代「お名前、聞いてもいいかな。」
優蘭「し、時雨、日南時雨と、高坂雲時、あと、佐伯風莉です。」