6月16日。
鬢削ぎの儀が執り行われた。
裳着に着替えた千姫の前に秀頼が跪く。
秀頼は緊張しながらゆっくり千姫の髪に触れ
そして顎のラインあたりで丁寧にカットする。
近い!
背の高い秀頼を
真正面からしかもこんなに近くで見るのは初めてだったかも知れない。
秀頼も緊張していたが、千姫はもっと緊張していた。
大きい手が千姫の頬に触れる。
良い香りがした。
真っ赤になって俯いてしまった千姫を見て秀頼は微笑む。
「ちゃんと真っ直ぐにしててくれないと、曲がっちゃうよ」
「ごめんなさいっ」
左右を同じ長さにするため、秀頼は真剣だ。
長くて濃いまつげ
黒めがちの大きな瞳
力強い眉
すっと通った高い鼻筋
柔らかそうな頬
膨よかな唇
瑞々しい肌
改めてこんな美しい人が私の旦那さまなんて…
「うん、できた!
すっごくきれいだ」
「ほんとに?」
「ほんとだよ」
秀頼は満面の笑みを浮かべた。
ううん、秀頼くん
あなたこそきれいだわ
鬢削ぎの儀が執り行われた。
裳着に着替えた千姫の前に秀頼が跪く。
秀頼は緊張しながらゆっくり千姫の髪に触れ
そして顎のラインあたりで丁寧にカットする。
近い!
背の高い秀頼を
真正面からしかもこんなに近くで見るのは初めてだったかも知れない。
秀頼も緊張していたが、千姫はもっと緊張していた。
大きい手が千姫の頬に触れる。
良い香りがした。
真っ赤になって俯いてしまった千姫を見て秀頼は微笑む。
「ちゃんと真っ直ぐにしててくれないと、曲がっちゃうよ」
「ごめんなさいっ」
左右を同じ長さにするため、秀頼は真剣だ。
長くて濃いまつげ
黒めがちの大きな瞳
力強い眉
すっと通った高い鼻筋
柔らかそうな頬
膨よかな唇
瑞々しい肌
改めてこんな美しい人が私の旦那さまなんて…
「うん、できた!
すっごくきれいだ」
「ほんとに?」
「ほんとだよ」
秀頼は満面の笑みを浮かべた。
ううん、秀頼くん
あなたこそきれいだわ
