この年、特筆すべきは、若い女性たちの大坂城へのアルバイト応募と重成へのラブレターが激増したということだった。
「働き手募集もしてないのに、応募数がすごいなぁ~」
大野治長は感心して言った。
「申し訳ございません…っ」
重成は気まずそうな表情で平伏した。
「いやいや、重成はわしに付いて真面目に政務に励んでいるのは分かっておる」
「しかし、すごい数のラブレターだなぁ」
「秀頼様へのファンレターもあるわ」
昨年から堺奉行の修理について重成も堺を視察に同行することが増えていた。
麗しくしかも独身の重成は女性たちの注目の的となっていたのだ。
「重成もそろそろ嫁を娶っても良い頃合いなんじゃないか?」
治長の言葉を重成は強く遮る。
「いいえ!!
秀頼様が千姫さまとちゃんと結婚するまでは
俺が先に結婚する訳には参りません!」
秀頼はなんだか申し訳ない気持ちになった。
「僕のことを大事に思ってくれるのはありがたいけど…
それはそれ、これはこれじゃないのか?」
「いいえ!
俺のことはお気になさらず!」
固辞する重成に治長も食い下がる。
「もし、気になる女子がいるのであれば…」
「ですから、俺はまだ結婚は考えられないんです!!!
まとめねばならない文書がありますので、失礼します!」
「働き手募集もしてないのに、応募数がすごいなぁ~」
大野治長は感心して言った。
「申し訳ございません…っ」
重成は気まずそうな表情で平伏した。
「いやいや、重成はわしに付いて真面目に政務に励んでいるのは分かっておる」
「しかし、すごい数のラブレターだなぁ」
「秀頼様へのファンレターもあるわ」
昨年から堺奉行の修理について重成も堺を視察に同行することが増えていた。
麗しくしかも独身の重成は女性たちの注目の的となっていたのだ。
「重成もそろそろ嫁を娶っても良い頃合いなんじゃないか?」
治長の言葉を重成は強く遮る。
「いいえ!!
秀頼様が千姫さまとちゃんと結婚するまでは
俺が先に結婚する訳には参りません!」
秀頼はなんだか申し訳ない気持ちになった。
「僕のことを大事に思ってくれるのはありがたいけど…
それはそれ、これはこれじゃないのか?」
「いいえ!
俺のことはお気になさらず!」
固辞する重成に治長も食い下がる。
「もし、気になる女子がいるのであれば…」
「ですから、俺はまだ結婚は考えられないんです!!!
まとめねばならない文書がありますので、失礼します!」
