それに…2人共。
誰かに似ているような気がする。
誰だったかしら……?

「あの世と現世の狭間って…そんな訳が…」

『当たり。僕達は、双子だよ!
隣に居るのが妹の心愛(ここあ)で僕が龍聖(りゅうせい)

被せるように男の子がそう言ってきた。
えっ?何で私の思っていることが分かったの?

『お姉ちゃんは、僕達の力で
ここに来たんだ』

そう話す男の…龍聖君。はい?
あなた達の力でって…そんな馬鹿な。
いや。これは…夢だろうから何でも有りかしら?
頭の中を必死に整理させようとする。

『アハハッ…夢だから何でも有りだって
可笑しいねぇ~お兄ちゃん』

ケラケラと可笑しそうに笑ってくる
女の…心愛ちゃん。

『心愛。笑い過ぎだよ。
僕達は、笑うために呼んだのではないだろ?』

『はーい。』

龍聖君は、お兄ちゃんらしく
注意すると笑うのを止める心愛ちゃん。
元気に返事する。その姿を見て
素直な子だなぁ……と思った。

『あの…話が見えて来ないのだけど?
呼んだって…誰を?』

『僕達がお姉ちゃんと話がしたくて呼んだんだ。
大切な事を話すからよく聞いて。
お姉ちゃんは、きっと近い内に大きな
選択をすることになる。
だけど、けして繋ぐ手を間違えないで。
お姉ちゃんの本当に好きな人から目を逸らさないで』

えっ……?
大きな選択をするってどういうこと?
それに、好きな人から目を逸らさないでって
いきなり言われたから唖然とする。