「カ、カンナです。」

「初めまして、カンナ。
私は、アルバート、そして、こっちはオスカーだ。」

アルバートさん…背が高くて格好良い!
品があるし、王子様キャラだね。
それに、オスカーさんも素敵。
オスカーさんは、剣士って感じかな?
夢の世界だからか、イケメンがやたらと多いね。



「初めまして。」

「改めて、初めまして。私はネイサンと申します。」

「カンナにネイサン…そうだ…良かったら、一緒に食事でもしないか?
ちょうど、昼食にしようと思っていたところなのだ。」

「え、でも……」

「遠慮するようなものではない。
オスカー、準備を頼む。」

「はい、アルバート様。」

どうやら、アルバートさんは貴族か何か偉い人で、オスカーさんはそのお供みたいな感じかな?
私たちは、木陰に腰を降ろした。



「君たちは、兄弟ふたりで旅をしているのか?」

「はい、私たちはモルドから来たばかりなのですが、船の中で路銀を盗られてしまいまして…
なんとか、首都まで行って、職を探そうと考えているところでした。」

「なんと、モルドから?
モルドのどこから来られた?」

「え?モルガーナです。」

ネイサンさんがそう答えると、アルバートさんの表情がどこか険しいものに変わった。