「……戻れば良いな。」
「えっ……?」
「君の記憶……
辛いだろう?思い出せないのは…」
「え…は、はい。
でも……皆さんに良くしていただいて…
アルバートさんには、こんな風に旅行にも連れて来ていただいて…
新たな楽しい記憶が作られてますから……」
ごめんね、アルバートさん。
記憶を失ったなんて、嘘吐いて…
でも、今は本当のことは言えないから…
それに、今、言ったことは嘘じゃないよ。
アルバートさんにもすごく感謝してる。
今回の旅も、とても嬉しい。
「何を言ってるんだ。
感謝しているのは、私の方だ。
最近、どこかへ出かける時は、常に仕事絡みの旅行ばかりだった。
こんな風に、何もかも忘れて楽しい旅が出来たのは、カンナ…君のおかげだよ。」
「アルバートさん……」
アルバートさんと私の視線が真っすぐに交差して…なんだか、すべてを告白したくなった。
私、本当は記憶を失ってなんていないし、男じゃなくて女だし、実は、異世界からやって来た女優のたまごで、そして…
そして、アルバートさんのことが好きなんです!…って、なにもかも。
だけど、そんなこと言えない。
言ったら、いくら温厚なアルバートさんでも、怒るだろうし、私のことを嫌いになるだろう。
それに、私を殺さなくちゃならなくなる。
すごく怖いけど…最近では、それも良いかなって思ってはいるんだ。
それで、エドワード王の悪い企みを阻止することが出来て、ファーリンドの平和が守られるなら、私の死には意味がある。
でも…そのことで、アルバートさんを苦しめることになるのが辛い。
「えっ……?」
「君の記憶……
辛いだろう?思い出せないのは…」
「え…は、はい。
でも……皆さんに良くしていただいて…
アルバートさんには、こんな風に旅行にも連れて来ていただいて…
新たな楽しい記憶が作られてますから……」
ごめんね、アルバートさん。
記憶を失ったなんて、嘘吐いて…
でも、今は本当のことは言えないから…
それに、今、言ったことは嘘じゃないよ。
アルバートさんにもすごく感謝してる。
今回の旅も、とても嬉しい。
「何を言ってるんだ。
感謝しているのは、私の方だ。
最近、どこかへ出かける時は、常に仕事絡みの旅行ばかりだった。
こんな風に、何もかも忘れて楽しい旅が出来たのは、カンナ…君のおかげだよ。」
「アルバートさん……」
アルバートさんと私の視線が真っすぐに交差して…なんだか、すべてを告白したくなった。
私、本当は記憶を失ってなんていないし、男じゃなくて女だし、実は、異世界からやって来た女優のたまごで、そして…
そして、アルバートさんのことが好きなんです!…って、なにもかも。
だけど、そんなこと言えない。
言ったら、いくら温厚なアルバートさんでも、怒るだろうし、私のことを嫌いになるだろう。
それに、私を殺さなくちゃならなくなる。
すごく怖いけど…最近では、それも良いかなって思ってはいるんだ。
それで、エドワード王の悪い企みを阻止することが出来て、ファーリンドの平和が守られるなら、私の死には意味がある。
でも…そのことで、アルバートさんを苦しめることになるのが辛い。



