クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?

「馬鹿だな。酒なんて強くても、そんなこと、何の自慢にもならない。
昨夜はあんなに苦しんだんだ。
あれに懲りて、もうそのような馬鹿な真似は止すんだな。」

「……はい。」

あんなに苦しんだって…
昨夜の私…どんな風だったんだろう?
全く覚えてないんですけど…
唯一、覚えてるっていったら、アルバートさんが帰って来てくれたことだけど、それはてっきり夢だと思ってた。



(……え?)



まさか、私…おかしなこと、言わなかったよね?
夢だと思って、変なこと言ってたらどうしよう…!?



「あ、あの……アルバートさん…」

「なんだ?」

「あの…僕…昨夜、おかしなことは言ってなかった…ですよね?」

「おかしなこと?特には言っていなかったが…」

「そ、そうですか…」

良かった~…
ほっと胸を撫でおろした時…



「そういえば、私に大好きだと言っていた。
何度も、何度も…」



(えぇーーーーっ!!)



「そ、そうなんですか…はは…ははは…」

笑うしかない。
そう、こういう時は、笑う以外に出来ることはない。



本当にもう何やってるのよ、私…
でも、酔ってる時で良かったよ。
まさか、それが本心だとは思われないだろうから。
そもそも、私は男なんだもん。
告白には思われないよね。



その時、注文した料理が運ばれて来た。



「さぁ、食べよう。胃の中がからっぽだから、ゆっくり食べるんだぞ。」

「え?からっぽって?」

「昨夜は、ずっと吐いていたからな。」



(えっ!!)



私…そんなことを…
最悪だ…そんな迷惑をかけてたなんて…
穴があったら、入りたい。