「もうっ!お止しなさいよ。
モルドの者と関わっても、良いことなんてひとつもないわ。
陛下もどうして、モルドの船を受け入れてらっしゃるのかしら。
閉鎖すべきだわ。」
「偏見はいけない。
国王のエドワード王は確かに暴君だが、ほとんどの国民はファーリンドの者たちと変わらない。
善良な者たちだ。
カンナの兄は、とても腕が立つ故、うちの軍隊の訓練を指揮してもらってるんだ。」
「アルビー…あなたは相変わらずね…」
シュリさんは、小さな溜め息を吐く。
「カンナ…こちらは、キリルの王女のシュリだ。」
「キリルの……王女様……」
「あら、アルビー…
キリルの王女…じゃなくて、婚約者のって紹介して欲しいわ。」
(婚約者……!?)
その言葉が、なぜだか胸に深く刺さった。
「またそれを…
そんなのは、陛下たちの戯言じゃないか。」
「まぁ、酷い!こんな年になるまで私を待たせておいて、お父様たちの戯言もないもんだわ。」
シュリさんは、子供のように頬を膨らませた。
アルバートさん、婚約者がいたんだ…
そっか…だから、今まで結婚しなかったんだね。
シュリさんのこと、あんまり好きじゃないのかな?
でも、陛下が決められたことなら、きっと逆らえないよね。
いずれは、シュリさんと結婚するんだね…
なんだか、胸が苦しかった。
涙こぼれそうになるのを私は懸命に堪え…なんとか微笑もうとしたけれど、どうしても笑えなかった。
モルドの者と関わっても、良いことなんてひとつもないわ。
陛下もどうして、モルドの船を受け入れてらっしゃるのかしら。
閉鎖すべきだわ。」
「偏見はいけない。
国王のエドワード王は確かに暴君だが、ほとんどの国民はファーリンドの者たちと変わらない。
善良な者たちだ。
カンナの兄は、とても腕が立つ故、うちの軍隊の訓練を指揮してもらってるんだ。」
「アルビー…あなたは相変わらずね…」
シュリさんは、小さな溜め息を吐く。
「カンナ…こちらは、キリルの王女のシュリだ。」
「キリルの……王女様……」
「あら、アルビー…
キリルの王女…じゃなくて、婚約者のって紹介して欲しいわ。」
(婚約者……!?)
その言葉が、なぜだか胸に深く刺さった。
「またそれを…
そんなのは、陛下たちの戯言じゃないか。」
「まぁ、酷い!こんな年になるまで私を待たせておいて、お父様たちの戯言もないもんだわ。」
シュリさんは、子供のように頬を膨らませた。
アルバートさん、婚約者がいたんだ…
そっか…だから、今まで結婚しなかったんだね。
シュリさんのこと、あんまり好きじゃないのかな?
でも、陛下が決められたことなら、きっと逆らえないよね。
いずれは、シュリさんと結婚するんだね…
なんだか、胸が苦しかった。
涙こぼれそうになるのを私は懸命に堪え…なんとか微笑もうとしたけれど、どうしても笑えなかった。



