クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?

「とにかく、今は、学者たちの調査結果を待つしかない。
君達は、自由に過ごしてくれ。
あぁ、そうだ。
城に住んでもらっても構わないが、もしも、ここでの暮らしが窮屈なら、町に家を借りれば良い。」

「本当に良いんですか?
不満とか言うわけではないんですが、俺にはやっぱり城は向かないっていうか…」

「あぁ、それなら明日にでも、探しに行ってみてくれ。」

「ありがとうございます!アルバート様!」







「カンナ…私達はどうしよう?」

「そうですね。私は別にどちらでも良いですが…」

お城の暮らしはとても快適。
広い部屋に住んで、身の回りの世話はなんでもやってもらえるし、食事もとても美味しいし。
それに、お城に住めることなんて、そう滅多にあることじゃないからね。
お世話になりっぱなしで申し訳ないけど、家を借りてもらうにしても、結局、アルバートさんに迷惑をかけてしまうわけだから、どちらにしても同じようなことなのかもしれないし。



「そうか…それなら、このままいさせていただこうか。
ここにいれば、何かあった時にもすぐに手助けすることが出来るからな。」

そうだよね。
ネイサンさんは、一応、アルバートさんの護衛っていう職が決まってるもんね。
問題は私だよ。
何の役目もないし、これといって出来ることもない。
男のふりをしているだけに、そこはすごく心苦しいんだ。