クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国（パラダイス）～これってもしやシンデレラストーリー！？

「そのあたりのことは、学者がそのうち仮説を立ててくれるのではないか？」

「ネイサンさん…どうして私が選ばれたんでしょうか？」

私はふと頭に浮かんだ疑問を口にした。



「それも私にはわからない。
だが、どんなことにも必ず理由というものはあるものだ。
いいかげんに決められたわけではないと思う。」

「で、でも…私…子供の頃から特別他の人より秀でていたことなんてなかったし、今だって…そりゃあ、女優デビューは出来ましたが、うちの劇団はまだ小さいし、私なんてまだ無名も無名で…
そんな私がどうして選ばれるのか、どう考えても納得がいきません。」

「……そんなことは関係がない。」

「え？」

「神が決められることに間違いはないと思う。
いや、納得がいこうがいくまいが、運命には誰も逆らえない。
ここでは、みんなそのように考えるのだが、君の世界ではそうではないのか？」

そんなこと言われても…どうなんだろう？
よくわからない。
確かに、運命に逆らえないから、私はこんなところに来ちゃったんだろうけど、でも、やっぱりいやだよ。
私は、今までの世界で、女優としてもっと頑張って行きたい！
せっかくもらったチャンスだったのに、妬みや中傷を受けても頑張って来たのに、なのに、どうしてこんなことに…



そんなことを思ったら、また自然と涙が込み上げた。
私の涙腺は緩みっぱなしだ。