クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国（パラダイス）～これってもしやシンデレラストーリー！？

「ネイサンさん…私は一体、誰に召喚されたんでしょう？」

「君がここに来たのは、私と会ったあの頃なのか？」

「はい、そうです。」

「確か、精霊ビジナの月だったな。」

精霊ビジナ？また出たよ。
それって、一体、誰なの？
確か、今年は『赤い蛇の何年』とか言ってたよね。
ここの年号は難しいね。



「私の世界とは呼び方が違うのでよくわからないですが、確か、三月程前だと思います。」

「三月…ひと月は何日なんだ？」

「３０か３１日です。」

「ここでは、３０～４０日でひと月が過ぎて行く。
精霊によって、月の長さが少しずつ違うんだ。」

なんだかややこしいな。
どうして、均等にしないんだろう？



「私とネイサンさんが会ったあの日…確か、あの日に私はここへ着いたんです。」

「なるほど。確かにそれでは三月程前になるな。
ジョシュアも、ちょうどあの頃、エドワード王に利用された。
そのことを考えれば、おそらく君を召喚したのは、エドワード王だ。」

「で、でも、エドワードさんのところにはアンジェラさんが…」

「確かにそうだ。
だが、同じタイミングで召喚が行われたとは思えない。
そもそも、ここの地下の部屋には、閂がかけられていたんだぞ。
ここには、ジョシュアの言っていたような血の跡もなかった。
それを考えあわせれば、モルガーナの城で召喚の儀式が行われ、その時に君がここに呼ばれた…」

「ですが…アンジェラさんが…」

おかしいじゃない。
アンジェラさんがすでに呼ばれてるのに、どうして私まで…