一通りの話が済んだところで、食事が始まった。
だけど、誰もしゃべらない。
そうだよね…
さっき、あんな深刻な話をした後だもの。
楽しくしゃべるような気分じゃないよね。



食事が済むと、私とジョシュアさんは部屋を出た。
いや、出されたって感じかな?
船に酔ったらいけないから早く休んだ方が良いって言われて、ジョシュアさんに付き添ってくれるようにアルバートさんが言ったんだ。
三人は、お酒を飲むって言ってたけど、きっとジョシュアさんには聞かれたくない話があるんじゃないかな?



「……良い風だな。
ちょっと涼んで行くか。」

「はい。」
甲板のベンチにジョシュアさんが、腰を降ろし、私もその隣に座った。



「それにしても、えらいことになったな。
なんだか、もう、頭の中がぐちゃぐちゃだ……」

ジョシュアさんは、小さな溜め息を吐いた。
確かにそうだよね。
私もまだ混乱してるよ。



「俺……やっぱり殺されるのかな?」

「えっ!?」

「あんたらは俺を探しに来たんじゃないのか?」

「え…そ、そんなことは…」

「なんだよ、その顔…
それじゃあ、はい、そうですって言ってるようなもんだぞ。」

「え…えっと……」

すごく困った!
本当のことを言っても良いのかどうかわからない。
っていうか、もうバレてるみたいだけど、改めて言うのは言いにくい。
それにしても、ジョシュアさん…なんて、勘が良いんだろう?