「……一体、どういうことだろう?」

「なにか…舞踏会のようなものでも催されるのでしょうか?」



夜になって、ネイサンさんが帰って来て…
ネイサンさんが、兵士仲間の人から話を聞き込んで来たんだけど、それは、お城のお針子さんたちが今大忙しだって話だった。



「舞踏会が急に催されるというのも、滅多にないことだ。
それに、礼服やドレスならそれなりに持っているから、そんなに必死になることもないと思うのだが…」

「明日、もう少し詳しい話を聞き込んできます。」



なんでも、ネイサンさんの知り合いの人の彼女さんがお針子さんらしくって…
彼女さんが忙しくて、なかなか会えないと愚痴っていたということだった。







そして、次の日…
さらに、情報がもたらされた。
なんでも、今、作られているのは婚礼の衣装だということだった。



「なるほど。魔女の血を引く者と異界から来た者の婚礼を行うということか…」

「そうでしょうね。」

「しかし、王族でもない者たちの婚礼を城でやるとは、な…」

「それだけ重要な人物だからじゃないですか?」

アルバートさんは、腕を組み、溜め息を吐いた。