「確か、数日で着くのだな?」

「はい。
今までの話をまとめてみると、おそらくふたりがいる別荘は、リイカのあたりだと思うのです。」

「リイカなら、馬で三日あれば着くはずだ。」

この土地の生まれであるネイサンがそう言うのなら間違いないだろう。
余程のことがない限り、あと数日で今回の旅の目的は果たされる。



確かに心は痛む…
しかし、魔法の力はどんなことがあっても、復活させてはならない。
彼らには本当に申し訳ないと思うが、生かしておくことは出来ないのだ。
これは、ファーリンドの…いや、この世界のためなのだ。
この世界を救うためなら、私は鬼にも悪魔にもなろう。



「では、急ごう!」

「はい!」

私達は、馬に拍車を入れた。