私の温めていた気持ちが一気に冷えていきそうで、私は瑠璃ちゃんから離れた。私と瑠璃ちゃんが離れるのは、元彼氏の妹が部屋に入ってきた時だけだった。でも今は、瑠璃ちゃんから離れたい。

私は瑠璃ちゃんをちらりと見る。疲れ切った横顔でぼんやりと天井を眺めていた。

確かに、瑠璃ちゃんの言うこともわかる。抵抗すれば殺される可能性はゼロじゃない。お母さんとお兄ちゃんを見捨てたくせに、優秀な人間だからという理由で家族になろうとする人たちだ。何をされるかわからない。

私は胸に手を当てる。ドクドクと心臓が音を立てている。生きている証だ。

でも、鎖につながれているこの状態で「生きている」と言えるの?このままで本当にいいの?

私の頭の中にグルグルと色々な考えが巡った。



その日、私と瑠璃ちゃんはずっと話さず触れ合うこともしなかった。

私はずっとどうすべきか考えていた。そして決めた。

扉がゆっくりと開き、元彼氏の妹が入ってくる。その手には鎖の鍵が握られている。