と、誰かの声が聞こえると同時に、体を思いっきり後ろに引っ張られた。

「キャッ!!」

「うるさ…」

慌てて振り向くと、そこに立っていたのは、今日の朝ぶつかってきた、若葉くんだった。

で、でも、今日葵くんがいい人って言ってたもんね!

「わ、若葉くん!」

「よぉ」

「えへへ、すごい偶然!私友達と勉強しにきてるんだ。若葉くんは?」

「俺?……知りたい?」

「うん!」

「俺、葵ときてるだよねー」

あ、葵くんが!?
うわっ、すごく嬉しい!
あれ、なんで嬉しいなんて思うんだろ…あれ?

「会いたい?」

「えっ?」

「葵に」

えっ…葵くんに会えるの?
それなら。

「会いたい!」