「・・・・・なるほどね。
それでそのDV彼氏を探してるって事か。」


「もうどこ探しても見つからないんすよ~!」


「分かった。じゃあ死体と現場の鑑識結果だけ後でパソコンに送っておいてくれるか?」


「あれ?昨日までの聞き込み内容はいらないんですか?」


「ん?あぁ・・じゃあそれもお願い。」


さすがに成田たちに面と向かって、

昨日ヒデさんから出された俺達の捜査方針を伝えるわけにもいかなかったので、

一応貰っておくか・・。



『神野くん。』


「はい。」


『もう1つ・・被害者、上原シオリさんが付けていた日記も見たいです。』


「いいけど・・どうやってそっちに送る?」


『お手数ですが1ページずつスキャンデータを取って頂けますか?

全て見たいので最初から最後まで全部。』


「すげぇ量だから結構大変だぞ・・。」



・・・よし・・・。


「成田。」


「あ、はい!」


「お前に任せた。」


「はい!」


こういう時に元気の良いチャラ男は役に立つ。


面倒くさい雑用を成田にお願いした所で、
俺は早速聞き込みに・・


「私も同行していいですか?」


「・・・・?」


部屋を出ようとしたところで小泉が後ろをついてきた。


「いいけど・・俺はとりあえず事件関係者にもう1度話を聞きに行くぞ?

中野を探さなくていいのか?」


「昨日で考えられる場所は探し終わりましたので、私も改めて考え直します。」


「分かった。じゃあ一緒に行こう。」