『浜田署長から改めてお詫びを受けましたので、もう水に流してあげてください。

それに新しい依頼は、

君の嫌いな“どうでもいいヤマ”では無く、
殺人事件に関する捜査協力です。』


「マジですか!?
まともなヤマは秋の横浜以来だ。」


『言っておきますが、
最優先はビワリー確保ですからね?

こっちを疎かにしてはいけませんよ。』


「大丈夫だって。もうビワリーの動きは見切ったから次こそ捕まえます。」


『では明日から早速こちらもお願いします。

26歳の女性が殺害された事件で、容疑者候補の交際相手を探しているようなので、

詳しい話を明日捜査員の方から伺ってください。』


「了解。刑事課の連中と協力して、そいつの居所を突き止めればいいんですね?」




『いえ。少し違います。』


「・・・・?」


『協力する必要はありません。

今日までのオオスカワ署の捜査調書も取りあえずアテにしなくて大丈夫です。

事件の概要だけ伺って、
私達は私達で捜査を進めましょう。』


「・・・・・・・・・・・・。」


『どうしました?』


「ヒデさん・・。

あんた何だかんだ言って、
空き地の一件、俺より根に持ってるだろ?」