『・・・・・・・・・・・。』


「ヒデさん?聞こえてますか?」


・・・なんだ?

さっきから応答が無く・・・・?


『・・・・・・ワカリマシタ。』


誰かと電話してるのか?

遠目に、微かにヒデさんの声が聞こえてきた。



『お待たせしました。』


「ホテルに戻りましたよ。」


『転倒のお怪我は大丈夫ですか?』


「あんたと同じで俺も鍛えてますから。
湿布貼っておけば問題無いです。」


『それなら良かったですが・・
・・・折り入ってご相談があります。』


「なんですか?」


『明日から、ネコを探しながら人も探せますか?』


「・・どういう事??」


『神野くんが見事にすってんころりんしていた時に、オオスカワ署の浜田署長から電話がありました。』


「それで・・・?」


『“もう1つ依頼を請け負ってくれないか”と相談を受けました。

今、平松刑事部長からも許可を頂きましたので、あとは神野くん次第なのですが・・。』


「おいおい・・。

あの空き地でビワリーを逃した原因作ってくれたくせに、

オオスカワ署も随分と勝手が過ぎるな。」