「・・あ!」
「なんですか?」
「すまん、基本的な事忘れてた。
リエや、短大の友人達も恐らく“白”か・・。
犯人は男だよな・・?」
「そうだと考えてます。
犯人の掌型は、神野さんや中野君でも限り無く酷似していた点から、
標準体型の男性のはずです。」
「確かに、女の子にしてはサイズが大きい。」
「中野君のお店の大将も除外して大丈夫だと思います。
左手の痺れを患っていたので、
首は絞められないはずです。」
中野の友人達にはシオリを殺す動機が無いしな・・・・って・・・・・あれ・・?
でもそうなると・・・
容疑者候補がいなくなっちゃったぞ・・?
「神野先輩!イヤホンお返しします!!」
何を励まされたのか知らないが、
さっきまでボロボロ泣いていたチャラ男が、すっかり持ち前の明るさを取り戻していた。
そのまま受け取ったイヤホンを装着して・・
「ヒデさんごめん。行き詰まった。」
『という事は、
やはり中野氏が犯人ですか?』
「おいおい・・・。」
『冗談ですよ。手掛かりはまだあります。』
「・・・?」