灰葉くんは…なんか、なんか安心させてくれる。その 温かさに甘えて涙がこぼれそうだ。初対面の人にそん なとこ、見せられない。でもこんなの初めてでどう対 処したらいいか分からない。 「そ、そういえば、なんで灰葉くんが家に…?先生がそういうの、渡すんだとばかり…」 「あぁ。俺ん家この家の二つ隣だから」 「知らんかった…」 びっくりして言葉がなまる。灰葉なんて表札あったっ