学校嫌いな雨咲さんと学校好きな灰葉くん


質問ばかりのこの状況を想定してなかったからか上手


に言葉が出てこない。


「えっとー……」



困っていると心配そうに顔を覗き込んでくる。長い前


髪から見える目が優しく光っている。


「わ、わかんな、い」


これが、素直な答えだった。彼はその答えを聞いて少


し笑う。