蒼空くんはどこまでも優しいな。ダメだ。私また誰かに
頼っている。

「はぁー。海波、言って。俺が勝手に心配してるだけだから。
どーせ、また誰かに頼ってるとか、考えてんだろ。」

蒼空くんはエスパーらしい。

「あのね、私、小城くんに全部話したんだ。みっくんのこと。
そしたら、なんか、急に素っ気なくされちゃって。なんだか、
心にぽっかり穴が空いたような気分なんだ。私何しちゃったんだろう
とか、考えてもなんでか全然分からなくて。なんだか、みっくん
を失った時とどこか似た気分になる。」

蒼空くんは黙り込んで私を見つめている。すると、すっと私に
手を差し出したかと思うと頭を優しく、撫でた。

「よく、頑張ったじゃん。辛かったんだろ。ちゃんと話してくれて
ありがとう。」

蒼空くんの優しい笑顔に涙が出た。