尚緒くんは何者なんだろう。
こんなに氷のようだった私のこころを溶かしていく。

ねぇ、みっくん。私はもう1回誰かを信じることが出来る?
でもまたみっくんのときみたいに誰かを失うのは嫌だよ。

「そろそろ下校時刻だし。鍵返して帰ろっか。俺返してくるから
先帰ってていーよ!」

「え!そんな、いいよ。大丈夫。私が行ってくるよ。元はと言えば私の
せいだし。」

「じゃ、一緒に行こっか。」

「あ、うん。」

そうして鍵を返して帰ろうとすると、

「もう暗いし送ってくよ。みな。」

え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
どうしよう。でも断ったら悪いかな?

「う、ううん。大丈夫だよ。」