「着きましたよ」


気がつけばそこは家の近くのコンビニ。


「ありがとう。ガクさん」


奥山も、と言って車を出て、昨日のように車を見送ろうと待っているけど、車は一向に動く気配がない。


「・・・・・・?あの、」


「荷物とっておいで。学校まで送るから」


はい?


「いやいや、それはさすがに申し訳なさ過ぎるよ!」


「いいから。ね?」


奥山が私の言うことを聞いてくれる気配はない。


ガクさんの方を見ても、ニコニコと笑うばかり。


私は嫁入り前の箱入り娘か。


そう突っ込みたくなるくらい、この人達は過保護だ。


「・・・・・・じゃあ、すぐ戻ってくるから。ごめんね、ありがとう」


こうして結局、学校まで送られることになってしまったのだった。