「陽向が、1人で行きそうなところ・・・・・・」



陽向がこっちに来たのは私の引っ越し以来。



もしかしたら、今回来てから暁の人と色んなところに行ったかもだけど、そこら辺は今紅雅や楓たちが探してくれてる。



・・・・・・そういえば、私が引っ越した日、陽向、迷子になってたっけ。



それで、その時陽向がいたのは・・・・・・。



「光!高校!」


「は?」


「陽向が初めてこの街に来たとき、今みたいに迷子になったときがあったの。その時陽向を見つけた場所は、私たちが今通ってる高校の、確か裏門の方!」


「よっしゃ、それなら紅雅達にも連絡すんぞ!」



急いで連絡を回してくれている光を見て、目の奥が熱くなる。



ああ、そっか。



私には、こんなにたくさん、助けてくれる人がいるんだ。




「ありがとう」



「あ?なんか言ったか?」



「なんでもない!」



光と一緒に走り出す。



ここからじゃだいぶ高校から遠いけど、必ず行くから。



待ってて。



必ず、探し出してみせるから。