「紅雅!見つかったか?」


『いや、いねえ』


『こっちも見当たらない。街にはいないみたいだ』


「くっそ、どこ行きやがった・・・・・・!」



突然いなくなってしまった陽向。



暁のメンバー総出で探しているけど・・・・・・。



未だに、陽向は見つからない。



もう夕日も沈もうとしている。



陽向・・・・・・。どこ行っちゃったの・・・・・・?



「おい雫!陽向が行きそうな場所とか、なんか知らねえのか!」


「っ、えっと、」



必死で考えようとするけど、頭が回らなくて何も思いつかない。



どこかで泣いてるかもしれない。



誰か知らない人に連れ去られてたりしたらどうしよう。



事故になんて、あってたら・・・・・・!




「雫!」


「っ、ひ、かる、どうしよ、陽向がっ」


「雫、落ち着け」


「陽向までいなくなったら、私、」


「雫!」



唇を震わせてパニック状態の私の肩を、光が揺らす。



「落ち着け。お前がしっかりしてねえでどうすんだ」


「っ、でも、」


「でもじゃねえ!お前が守るって言ったんだろ!」



・・・・・・そうだ。



今ここで慌ててる場合じゃない。



私が、陽向を守るって、決めたんだ。