――――それからしばらくして、ヒロ兄の葬式も終わり、再び平和な日常が訪れ始めた。



私は正式に暁の一員となり、紅雅達とまた一緒に過ごすように。


翼は今までよりも暁の人と私の距離が近い!とか言って怒ってたけど、事情を説明したら渋々納得してくれた。



翼に今までのことを言おうかどうかはすごく迷ったけど。



翼を危険な目に遭わせるかも知れない。


何よりも、嫌われたっておかしくない。



でも、翼とも、これからずっと一緒にいたいと思ったから。



偽りなしで、向き合いたいって思ったから。



まあ、もちろん、めちゃくちゃに怒られましたけども。



でも、翼はやっぱり、どこまでも翼だった。



「急にそんな色々言われたって分かんないわよ馬鹿!雫のアホ!キャパオーバーよ!」


「ご、ごめん、本当に」


「っ~、でも、悔しいけど、・・・・・・こうやって雫が話してくれるの、ずっと待ってた」


「翼・・・・・・」


「責任、とってよね。私だって、雫とずっと一緒にいたいんだから!これから先、また一人で抱え込んだりなんかしたら、許さない!許さないん、だからっ、」



絶交されたって、おかしくなかった。



そう、思ってた。



でもどうやら私は、酷い思い違いをしていたようだ。



自分の考えが、いかに狭くて窮屈なものだったのかを思い知らされた。



私はどうやら、相当恵まれているらしい。